嵯峨美術大学
観光デザイン
映像とグラフィックデザインを学び
「観光」という課題に取り組む
嵯峨美の観光デザイン領域は、美術大学にはとても珍しい観光領域です。そのキャンパスは京都の有名観光地である嵐山のすぐ近くにあります。
「美大入りたいけど、旅行嫌いだし」
「デザイン興味あるけど、家にいる方が好きなんで」
そう思ってこのページを閉じようとしている人、もうちょっとだけお付き合いください。
簡単にいうと、観光デザインは、映像とグラフィックデザインという現代社会が求める複合的なデザインスキルを学び、 文化・芸術の視点から「観光」に対して新たな提案をするトコロです。
「観光」は「非日常」を求めて人が移動し、その場所でお金を使って地域経済を活性化する仕組みです。観光デザインでは「フィールドワーク(現地調査)」を通して、みなさんが最も興味のある事、すなわちデザインやアートなどの「非日常を演出する技術」「地域の魅力を他者に伝える技術」がどのように社会に貢献できるか、つまり、デザインやアートと社会との接点を意識しながら課題に取り組む領域です。これは「観光」に限らず、広く一般社会全般で必要とされていることです。ですので、旅行が嫌いでも、お家にいるのが好きでも大丈夫。観光デザインと言いながら、いわゆる「観光旅行」に限定されないデザインと社会のあり方を学ぶことができるのが「観光デザイン」の特徴です。
美術大学と観光、一見、奇妙な組み合わせに見えますが、観光とは「非日常を求めて生活圏から移動する行為」です。日常の中に「非日常を演出する」「地域の魅力を他者に伝える」アートやデザインの視点は、新しい時代の観光に今までにない提案を行うこと、つまり観光における様々な場面をデザインすることを可能にします。
世界有数の観光都市であり、学生文化の街であり、歴史の集積地であり、芸術の都でもあるここ京都で、観光デザインを学ぶ4年間は、知識と感性を育む発見と刺激に満ちています。
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【観光デザインの基本】
フィールドワーク
と
デザインワーク
観光を考えることは、その地域に観光客を集客する方法を考えるだけでなく、その地域と観光客が持続可能な方法で良い関係を続けていくための「関係性づくり」を考えることでもあります。そのためにはインターネット上の情報だけではなく、現場に行って様々なモノ、コトを見聞きする必要性があります。
観光デザインの授業では積極的に学外に出て京都市内の様々な場所を現地調査する「フィールドワーク」をとても重視します。
そして、そこで得た様々な成果や問題意識を元に「デザインワーク」に着手します。
- 観光ポスター、お土産、顔出し看板などのデザイン。
- 観光情報誌、移住推進のパンフレットなどの制作。
- グループでイベント企画と運営にもチャレンジします。
こういったいわゆる定番の「観光地」にまつわるものから、地域の歴史や伝説など、その風土に育まれた様々な物語も地域の文化資源として取り扱うこともあります。
その他にも様々な自治体や企業からの依頼を受けてのプロジェクトもあり、その活動の幅やターゲットは多岐に渡ります。
観光デザインの
学びのフィールドは
大学内だけではありません
観光デザインから社会へ
フィールドワークとデザインワーク、社会との接点を意識した課題に取り組む観光デザインの卒業生たちは様々な形で社会に出て活躍しています。
観光デザインというと、旅行会社や宿泊施設の人材を育成するようなイメージを持たれるかもしれませんが、観光デザインの卒業生は現在、アニメ会社のプロデューサー、グラフィックデザイナー、有名テーマパークの美術監督、イラストレーター、地方公務員、カフェバー経営、映画監督と、多方面で活躍しています。卒業後の進路がアート分野や観光分野に限定されないのは、社会との接点を重視する観光デザインの強みです。